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工具セット

家具の解体・組み立てに使う工具一覧|引っ越し作業員の工具バッグの中身を全部見せます

こんにちは、工具おたです。現役の引っ越し作業員として、現場で家具の解体と組み立てをしています。

「引っ越しの前に、自分でベッドや棚をバラしたい。でも、どんな工具があればいいの?」

この記事では、そんな人に向けて、わたしが引っ越しの現場に持っていっている工具バッグの中身を全部紹介します。家具の解体・組み立てに使う工具だけでなく、家具や家を守る道具、ちょっとした補修に使う道具まで、現場で実際に使っているものだけを並べました。

  • 家具の解体・組み立てには、最低限どんな工具があればいい?
  • 引っ越し屋さんは、どんな工具を持ってきているの?
  • 外したネジは、どうやって管理すればなくさない?

この記事の結論

  • よっぽどのことがない限り、電動ドライバー・ドライバー・六角レンチ・ネジザウルスGTの4つがあれば家具の解体はできる
  • 現場では、それに加えてハンマー・レンチなどを持っていき、どんな家具にも対応できるようにしている
  • 工具と同じくらい大事なのが、家具や家を守る道具(養生テープ・ドアストッパーなど)と、ネジの管理
  • 外したネジは家具ごとに袋に分けて、1つのネジボックスにまとめる。これで引っ越し先ですぐ組み立てられる
目次
  1. まず結論:この4つがあれば家具の解体はできる
  2. 引っ越し作業員の工具バッグの中身を全部紹介
  3. ① 回す・外す道具
  4. 洗濯機まわりで使う道具
  5. ② 叩く・切る・測る道具
  6. ③ 直す・補う道具
  7. ④ 家具と家を守る道具
  8. 家具・家電ごとに使う道具早見表
  9. 工具バッグに入れておくと安心な予備
  10. ⑤ 外したネジの管理方法
  11. 一般向けの記事と、引っ越し現場のやり方の違い
  12. お客さんの家具を扱うときに気をつけていること
  13. 解体の前にやること
  14. 自分で家具をバラすなら、最低限そろえたい道具
  15. よくある質問
  16. まとめ

まず結論:この4つがあれば家具の解体はできる

先に結論を言うと、電動ドライバー・ドライバー・六角レンチ・ネジザウルスGTの4つがあれば、よっぽどのことがない限り、引っ越しで家具をバラすことはできます。

必須 1

電動ドライバー

ネジの多い家具を速くバラす

必須 2

ドライバー

ネジが少ない所・狭い所

必須 3

六角レンチ

ベッドなどの六角ボルト

必須 4

ネジザウルスGT

なめたネジ・回らないネジに

家具のネジは、プラスネジか六角穴付きボルトが多いです。この2つを回せる道具があれば、たいていの家具はバラせます。そして、ネジをなめてしまったときや、元からなめていて回らないときに頼りになるのがネジザウルスGTです。

ただ、引っ越しの現場では「たいていの家具」では困ります。お客さんの家には、いろいろな家具があるからです。そこでわたしは、この4つに加えて、いろいろな道具を工具バッグに入れて持っていっています。

引っ越し作業員の工具バッグの中身を全部紹介

わたしの工具バッグに入っているものを、使いみちごとに分けるとこうなります。

① 回す・外す

電動ドライバー/ドライバー/ミニドライバー(ビット交換式)/六角レンチ(太いものも)/ビットホルダー/メガネレンチ/モンキーレンチ/ナット用ソケットビット/ネジザウルスGT

② 叩く・切る・測る

ハンマー(ゴムハンマーも)/カッター/ポリカーボネートカッター/メジャー/油性ペン(マッキー)

③ 直す・補う

木工用ボンド/アロンアルファ/予備の木ダボ・ビス・ネジ

④ 守る・止める・きれいにする

養生テープ/ビニールテープ/ガムテープ/ドアストッパー/洗剤

⑤ まとめる

ジップ付きの袋(ジップロックのような袋)

これらをすべて工具バッグに入れて、現場に持っていきます。ひとつずつ、どんなときに使うのかを紹介します。

道具 現場での使いみち
電動ドライバー ベッドなど、ネジの多い家具の解体・組み立て
ドライバー ネジが1〜2本のとき、狭い所、洗濯機のアースなど
ミニドライバー(ビット交換式) 食器棚の上下をつなぐネジなど、高さのない狭い所
六角レンチ ベッドのフレームなどの六角ボルト
太い六角レンチ ソファーの脚を外すとき(たまに)
ビットホルダー(カラビナ付き) よく使うビット3本を腰に下げて、すぐ取り出す
メガネレンチ 家具の解体・組み立て
ナット用ソケットビット ドラム式洗濯機の固定ボルト、食卓テーブルのナット
モンキーレンチ 洗濯機の蛇口の部品の取り替え
ネジザウルスGT なめたネジ、手で抜けない木ダボ、アース線の先
ハンマー・ゴムハンマー 大きなメタルラックの分解、処分するタンスの分割
ポリカーボネートカッター 冷蔵庫の下に敷くポリカーボネート板の切り出し
木工用ボンド カラーボックスなどのちょっとした剥がれ
アロンアルファ 壊れたケースなどを、お客さんの希望でその場で直すとき
予備の木ダボ・ビス・ネジ もしものときの予備
ドアストッパー 搬出・搬入中に、すぐ閉まってしまうドアを止める
洗剤 冷蔵庫や電子レンジを拭いて、きれいにしてから運ぶ
ジップ付きの袋 外したネジを家具ごとに分けて入れる
メジャー 狭い間口を測って、冷蔵庫など大きな物が入るか判断する
油性ペン(マッキー) 段ボールに行き先や中身、巻き段ボールに注意事項を書く
カッター・各種テープ 切る・貼る・印をつけるなど、こまごました作業

① 回す・外す道具

電動ドライバー:ネジの多い家具はこれがないと時間がかかる

わたしが使っているのは、マキタのペン型インパクトドライバ「TD022D」です。ロフトベッドや跳ね上げ式ベッドのようにネジが多い家具は、電動があるとないとで作業スピードがだいぶ変わります。

ただし、勢いよく回るので、ネジの長さを間違えると天板を突き破ってしまうことがあります。くわしくはマキタのペン型インパクトTD022Dのレビューで紹介しています。

ドライバー:100円ショップのプラス2番で十分

手回しのドライバーは、100円ショップにあるようなもので十分だと思っています。家具のネジの多くはプラスの2番で回せます。ネジが1〜2本しかないときや、電動が入らない狭い所で使います。

なめないための回し方は、ネジをなめない回し方でまとめています。

六角レンチ:ベッドの六角ボルトに

ベッドのフレームなどには、六角穴付きボルトがよく使われています。わたしがよく使うサイズは4mmと5mmで、たまに6mmです。

電動ドライバーに付ける六角ビットもよく使います。先が丸い「ボールポイント」の六角ビットなら、斜めからでも回せます。ボールポイント六角ビットと首振りホルダーのレビューもあわせてどうぞ。

太い六角レンチ:ソファーの脚を外すときに

めったにないのですが、太い六角レンチが必要になることがあります。たいていはソファーの脚です。

ソファーは、脚の分だけ幅が広くなってしまい、リビングから出ないことがあります。そういうときは脚を外して運びますが、ソファーの脚には太い六角レンチでないと回せないものがあります。

事前に調べて、必要なければそれでいいのですが、もしものために太い六角レンチも1本あったほうがいいです。

ミニドライバー:食器棚の上下を分けるネジに

ビット交換式のミニドライバー
わたしが使っているミニドライバー。ビットを替えて、プラスにも六角にも使える

ビットを替えられる、短いミニドライバーもよく使います。出番が多いのは、食器棚の上下を分けるときです。

上下に分かれる食器棚は、下段の引き出しを抜くと、その奥に上段と下段をつなぐネジが付いていることがあります。ところが、作業できる高さは引き出しの分しかありません。ふつうの長いドライバーでは、つかえて回せないのです。

上段下段長い×底につかえる上段下段短い○引き出しを抜いたすき間(高さは引き出しの分だけ)

しかも、そのネジはプラスネジのこともあれば、六角のネジのこともあります。だから、ビットを替えられる小さいドライバーでないと対応できません。

ビットホルダー:よく使うビットを腰に下げておく

カラビナ付きビットホルダーに付けたボールポイント六角ビットとプラスのビット
腰に下げているビットホルダー。ボールポイント六角4mm・5mmとプラスのビットを付けている

わたしは、カラビナ付きのビットホルダーを腰ひもに下げて作業しています。ビットホルダーには、よく使う次の3本を付けています。

ボールポイント六角
4mm
ボールポイント六角
5mm
プラス
ドライバービット

工具箱やバッグに入れておくと、必要なときにすぐ取り出せません。腰に付けておけばさっと取ってすぐにバラせるので、とても便利です。

メガネレンチ・モンキーレンチ:ボルトやナットに

カラビナでまとめたメガネレンチ
わたしのメガネレンチ。カラビナでまとめて持ち歩いている

メガネレンチは、家具をバラしたり組み立てたりするときに使います。モンキーレンチは、洗濯機の蛇口側の部品を取り替えるときに使います。

メガネレンチ モンキーレンチ
形 先が輪になっていて、ボルトの頭をぐるっと囲む 口の幅をネジで調整できる
わたしの使

ナット用ソケットビット:ドラム式洗濯機の固定ボルトや食卓テーブルのナットに

8mm・10mm・12mm・13mm・14mmのナット用ソケットビット
わたしのナット用ソケットビット(8・10・12・13・14mm)

ナットや六角ボルトの頭を、電動ドライバーやインパクトで回すためのソケットビットも持っています。わたしのセットは8mm・10mm・12mm・13mm・14mmの5本です。

使うのは、おもに次の2つです。

使う場面 どんなとき?
ドラム式洗濯機の固定ボルト 運ぶ前に、本体の背面に輸送用の固定ボルトを付けるとき
食卓テーブルのナット 脚などをとめているナットを外す・付けるとき

ドラム式洗濯機は、引っ越しなどで運ぶときに輸送用ボルトを本体の背面に付けます。日立の説明では、付属のスパナがないときは市販の13mmの六角スパナやモンキーレンチで代わりになるとされています。また、輸送用ボルトを付けたまま運転すると、振動や騒音が大きくなり故障するおそれがあるので、設置したら必ず外します。ボルトの本数や位置は機種によって違うので、据付説明書で確かめてください。

いみち

家具の解体・組み立て 洗濯機の蛇口側の部品の取り替え

ネジザウルスGT:なめたネジの最後の手段

現場で使っているネジザウルスGT ブラック(TRUSCO TPZ-58)
わたしが現場で使っているネジザウルスGT(ブラック・TRUSCO TPZ-58)

ネジをなめてしまったときの最後の手段です。ほかにも、ベッドの手で抜けない木ダボを抜いたり、洗濯機や電子レンジのアース線の先がボソボソで差しにくいときにも使います。

以前、ネジザウルスをなくしていたときにベッドのネジをなめてしまい、近くのホームセンターまでわざわざ買いに行ったこともあります。それくらい大事な工具です。種類の選び方はネジザウルスの種類と選び方で解説しています。

木ダボが手で抜けないときはネジザウルスで

木ダボは、家具の部材どうしの穴に差し込んで位置を合わせる、小さな木の棒です。ベッドなどの部材をバラしたあと、木ダボが片方の部材にきつく刺さったまま残ることがあります。

一般向けの記事では、木ダボの部分を外すときにゴムハンマーを使う方法が紹介されています(CREXの記事より)。わたしは、バラしたあとに手では抜けない木ダボが残ったとき、ネジザウルスGTでつかんで抜いています。

洗濯機まわりで使う道具

引っ越しでは、洗濯機の取り外し・取り付けも大事な作業です。わたしが洗濯機まわりで使う道具はこの3つです。

道具 使う場面
モンキーレンチ 蛇口側の部品を取り替えるとき
ドライバー アース線を付け外しするとき
ネジザウルスGT アース線の先がボソボソで差しにくいとき

洗濯機の給水ホースは、蛇口側の「つぎて(ニップル)」に差し込んでつなぐ仕組みになっています(日立の家電サポートより)。蛇口の種類によっては、このニップルが必要なものと不要なものがあり、新居の蛇口と合わないときは部品を用意する必要があります(ミツモアの記事より)。

蛇口の種類 ニップル
万能ホーム水栓 必要
ワンタッチ水栓、洗濯機用のストッパー付き水栓 不要

※ミツモアの洗濯機の取り外しの記事より。作業の前には必ず蛇口を閉め、ホースの中の水を抜いてから外してください。

② 叩く・切る・測る道具

ハンマー:メタルラックの分解や、処分品の分割に

ハンマーは、ふつうのハンマーとゴムハンマーの両方を使います。

たとえば、メタルラックの棚があまりにも大きいと、バラさないと家から出せないことがあります。そういうときは、ハンマーを使ってバラして持っていきます。

また、お客さんから「処分するタンスを下に下ろしたい」と頼まれることもあります。大きなタンスをそのまま運ぼうとすると、ロープで吊り下ろす「吊り作業」になることもあり、そうなるとリスクが大きくなります。そこで、処分するタンスはハンマーなどで分割して板状にして運ぶこともあります。

※ここで分割しているのは、お客さんが処分すると決めたタンスです。

ポリカーボネートカッター:冷蔵庫の下の板を切る

冷蔵庫の下に、床を守るためのポリカーボネート板を敷く方がいます。冷蔵庫マットは、冷蔵庫の重さによる床のへこみや傷を防ぐためのものです。

ところが、引っ越し先のキッチンでは、板がそのままでは冷蔵庫置き場のくぼみに入らないことがあります。そういうときに、ポリカーボネートカッターで板を切り出して合わせます。

メジャー:大きな物が入るかどうかを測る

メジャーは、間口が狭いところを測るのに使います。冷蔵庫のような大きな物が、ドアや廊下を通るか通らないかを、運ぶ前に判断するためです。

運んでから「入らない」とわかると、家具や壁を傷つけたり、作業がやり直しになったりします。先に測っておけば、ソファーの脚を外すなど、前もって手を打てます。

カッター

カッターは、段ボールやテープを切るときなど、こまごました作業に使います。

油性ペン(マッキー):行き先や注意事項を書く

油性ペンのマッキーは、梱包のときに段ボールに行き先や中身を書くのに使います。

もうひとつ大事なのが、巻き段ボール(家具を段ボールで巻いて包むこと)をしたときです。巻き段ボールで包むと、中がどうなっているのか外から見えなくなります。そこで、運ぶ人が気をつけるべきことを、段ボールの上に書いておきます。

巻き段ボールに書く注意事項の例

⚠ ガラスあり

⚠ ガラスの扉あり

⚠ 棚板を取っています

⚠ ここに取っ手があります

⚠ 四つ足なので注意

⚠ 立て付けが悪いので注意

書いておけば、運ぶ人も、引っ越し先で荷ほどきする人も、中を見なくても注意するところがわかります。

③ 直す・補う道具

木工用ボンド:カラーボックスのちょっとした剥がれに

工具バッグに入れている木工用ボンド
工具バッグに入れている木工用ボンド

カラーボックスなどは、表面がちょっと剥がれていることがあります。そのまま運ぶと、輸送中にめくれてしまいそうだなと思うこともあります。

そういうときは、お客さんに確認を取ってから、木工用ボンドを付けてテープで貼り付けます。そして、「ちょっと時間がたったら、テープを取ってくださいね」とお伝えしています。

STEP1

剥がれを見つけたらお客さんに確認

→

STEP2

木工用ボンドを付けてテープで固定

→

STEP3

「時間がたったらテープを取って」と伝える

アロンアルファ:その場で直してほしいと言われたときに

作業中に、ケースなどが壊れてしまうことがあります。その場合は物損として報告しますが、お客さんから「アロンアルファで付けてくれたらいいよ」と言われることもあります。そういうときにその場で対応できるように、アロンアルファを持っています。

予備の木ダボ・ビス・ネジ

木ダボやビス、ネジは小さな部品なので、もしものときのために予備を持っています。予備があれば、現場で部品が足りなくなっても困りません。

④ 家具と家を守る道具

養生テープ・ビニールテープ・ガムテープ

テープは3種類を使い分けます。

テープ 特長
養生テープ 手で切れて、はがしやすい。家具や床に貼っても跡が残りにくい
ビニールテープ 伸びて水に強い。色がいろいろある
ガムテープ 粘着が強い。段ボール箱を閉じるのに使う

ドアストッパー:すぐ閉まるドアを止める

家具や荷物の搬出・搬入のときには、玄関のドアやリビングへの扉を開けたままにしておきたいものです。でも、すぐ閉まってしまうドアもあります。そういうときにドアストッパーで止めておきます。

大きな家具を運んでいるときにドアが閉まってくると、家具や壁、ドアにぶつけてしまう原因になります。ドアストッパーは小さな道具ですが、事故を防ぐのに役立ちます。

洗剤:冷蔵庫や電子レンジをきれいにして運ぶ

冷蔵庫や電子レンジなどは、洗剤で拭き上げてから運びます。新居に汚れたまま持っていくのは、やっぱり皆さん嫌だと思います。なので、しっかり洗剤で拭いて、きれいな状態で新居に運んでいます。

家具・家電ごとに使う道具早見表

ここまでの道具を、家具や家電ごとにまとめるとこうなります。

家具・家電 よく使う道具 気をつけること
ロフトベッド・跳ね上げ式ベッド 電動ドライバー、六角ビット・六角レンチ ネジが多い。バラさないと部屋から出せないことが多い
ベッド全般 電動ドライバー、ドライバー、ネジザウルスGT ネジをなめやすい。木ダボが抜けないときはGT
食卓テーブル 電動ドライバー、ナット用ソケットビット、ネジザウルスGT ナットはソケットビットで。回らないネジはGTで
机 電動ドライバー 天板と脚のネジの長さを間違えない
カラーボックス 木工用ボンド、テープ 剥がれは、お客さんに確認してから補修
メタルラック ハンマー 大きいとバラさないと出せない
処分するタンス ハンマー 吊り作業のリスクを避けるため、分割して板状にすることも
洗濯機 モンキーレンチ、ドライバー、ネジザウルスGT 蛇口側の部品、アース線
ドラム式洗濯機 ナット用ソケットビット 運ぶ前に輸送用の固定ボルトを付ける
冷蔵庫 メジャー、洗剤、ポリカーボネートカッター 間口を測って通るか判断。拭き上げてから運ぶ。下の板がくぼみに合わなければ切る
ソファー 太い六角レンチ、メジャー 脚の分でリビングから出ないときは脚を外す
食器棚(上下に分かれるもの) ミニドライバー(ビット交換式) 下段の引き出しを抜いた奥のネジは、高さがなく長いドライバーが入らない
巻き段ボールで包む家具 油性ペン(マッキー) ガラス・取っ手・四つ足などの注意事項を書く
電子レンジ 洗剤、ネジザウルスGT 拭き上げてから運ぶ。アース線の先

工具バッグに入れておくと安心な予備

現場で困らないように、工具そのものだけでなく予備も工具バッグに入れています。

予備 理由
電動ドライバーの予備バッテリー 現場で電池がなくなっても、入れ替えるだけで作業を続けられる
予備の木ダボ・ビス・ネジ もしものときに部品が足りなくならないように
ジップ付きの袋 家具が多い引っ越しでも、ネジを家具ごとに分けられるように

電動ドライバーのTD022Dは、わたしの使い方だと充電は1〜2か月に1回くらいですが、それでも予備のバッテリーを持っています。ネジザウルスGTには専用キャップ「ウルスマスク」を付けて、工具バッグの中でコンパクトにまとめています。

⑤ 外したネジの管理方法

家具の解体で、工具と同じくらい大事なのがネジの管理です。引っ越しでは、ほかにもいろいろな家具からネジが出てきます。ネジがまざったり、なくなったりすると、引っ越し先で組み立てられなくなってしまいます。

わたしは、次のようにネジを管理しています。

① 家具ごとに、外したネジをジップ付きの袋に入れる
↓
② 袋をすべて、1つの箱(ネジボックス)にまとめる
↓
③ 引っ越し先ですぐ出せるよう、箱に印をつける

袋を家具ごとに分けておけば、どのネジがどの家具のものかすぐわかります。さらに1つの箱にまとめておけば、引っ越し先で「あのネジがない」と探し回ることもありません。

短いネジと長いネジは必ず分ける

同じ家具でも、場所によってネジの長さが違うことがあります。バラしにくい家具ほど、どこのネジか、短いネジか長いネジかをしっかり分けておかないと、組み立てるときに間違えてしまいます。

たとえば、短いネジを入れる場所に長いネジを入れると、天板に穴を開けてしまうことがあります。とくに電動ドライバーは勢いよく入るので、気づいたときには遅いことがあります。

○ 長さごとに分けておく

「天板用(短い)」「脚用(長い)」のように分けておけば、組み立てで迷わない

× まぜて入れる

長さを間違えて入れると、天板の表がもっこりしたり、穴が開いたりする

一般向けの記事と、引っ越し現場のやり方の違い

「家具 解体 工具」で調べると、いろいろな記事が出てきます。わたしの現場のやり方とくらべると、違うところもありました。

場面 一般向けの記事でよく見るやり方 わたしの現場でのやり方
解体前の写真 解体の途中で写真を撮っておく 見慣れた家具は撮らない。見たことのない家具や、自分が組み立てないときは撮って送る
木ダボ ゴムハンマーで外す 手で抜けないときはネジザウルスGTでつかんで抜く
電動ドライバー トルク調整機能があるものが望ましい ペン型インパクトTD022Dを使う。勢いがあるので、ネジの長さの間違いに注意する
部品の保管 ジップ付きの袋や仕切りケースに分ける 家具ごとにジップ付きの袋に入れ、1つのネジボックスにまとめて印をつける

※一般向けのやり方は、CREXの「引っ越しで家具を解体する方法とコツ」より。

どちらが正しいということではなく、慣れている人と、はじめてバラす人では、ちょうどいいやり方が違うということです。はじめて自分でバラすなら、写真を撮っておくなど、一般向けの記事のやり方を取り入れるほうが安心です。

お客さんの家具を扱うときに気をつけていること

引っ越しの現場でさわる家具は、すべてお客さんの大事な家具です。工具の使い方と同じくらい、扱い方にも気をつけています。

  • しっかり梱包する:バラした部品どうしがぶつかって傷がつかないように、必ずしっかり梱包しています。
  • 補修はお客さんに確認してから:カラーボックスの剥がれにボンドを付けるときも、勝手にはやらず、必ず確認を取ってからにしています。
  • 壊れたときは物損として扱う:作業中に何かが壊れたときは、物損として報告します。お客さんから「付けてくれたらいいよ」と言われたときは、その場でアロンアルファで直すこともあります。
  • きれいにして新居へ:冷蔵庫や電子レンジは、洗剤で拭いてから運びます。

解体の前にやること

家具の多くは似たような作りなので、わたしはふだん、解体の前に写真を撮ることはあまりありません。

ただし、次のようなときは写真を撮って送ることがあります。

  • 全く見たことのない家具のとき
  • 自分が組み立てを担当しないとき(ほかの人が組み立てるとき)

見慣れない家具は、組み立て方がわからなくなりやすいものです。自分で組み立てない場合も、組み立てる人が困らないように、バラす前の状態を写真で残しておくと安心です。

自分で家具をバラす人は、慣れていないうちは、バラす前に写真を撮っておくのがおすすめです。

自分で家具をバラすなら、最低限そろえたい道具

ここまで紹介したのは、どんな家具にも対応するための引っ越し作業員の道具です。自分の家の家具をバラすだけなら、ここまでそろえる必要はありません。

道具 優先度 理由
ドライバー(プラス2番) ◎ 必須 家具のネジの多くはこれで回せる
六角レンチ(4mm・5mm) ◎ 必須 ベッドなどの六角ボルトに
電動ドライバー ○ あると速い ネジの多いベッドなどは、手回しより作業がずっと速い
ジップ付きの袋 ○ あると安心 ネジを家具ごとに分けてなくさない
養生テープ ○ あると安心 部品をまとめたり、印をつけたりできる
ミニドライバー(ビット交換式) ○ あると安心 食器棚の上下のネジなど、高さのない所
ネジザウルス △ もしもの備え ネジをなめてしまったときの最後の手段

家具に付いてくる六角レンチは小さくて使いにくいことが多いので、別に買っておくと作業しやすくなります(ミツモアの記事でも同じように紹介されています)。

そもそも解体できない家具もある

家具の中には、一度バラすと元に戻せない家具もあります。木ネジや木ダボ、接着剤、釘で組み立てられている家具は、バラすと元の強さに戻らないことがあり、引っ越し業者が解体を断ることもあると説明されています(引越し侍より)。

「この家具はバラして大丈夫かな?」と迷ったら、無理にバラさず、引っ越しの見積もりのときに業者に相談しましょう。

業者に頼むといくらかかる?

家具の解体・組み立てを業者に頼む場合の費用の目安は、次のように紹介されています(CREXの記事より)。

頼む先 費用の目安
引っ越し業者 1点あたり3,000〜10,000円程度
家具の解体・組み立ての専門業者 1点あたり5,000〜15,000円程度+出張費3,000〜5,000円程度

※業者や家具によって大きく変わります。必ず見積もりで確認してください。

よくある質問

Q. 引っ越し屋さんは工具を持ってきてくれる?

わたしの場合は、工具バッグに一式入れて持っていっています。ただ、業者によって対応は違うので、家具の解体・組み立てが必要なときは見積もりのときに確認しておくと安心です。

Q. 最低限、何を買えばいい?

まずはプラスドライバーの2番と、六角レンチ(4mm・5mm)です。ネジの多いベッドをバラすなら、電動ドライバーがあると作業がずっと速くなります。

Q. 外したネジをなくさないコツは?

家具ごとにジップ付きの袋に入れて、袋を1つの箱にまとめることです。長さの違うネジは、さらに分けておくと組み立てで迷いません。

Q. ハンマーは何に使うの?

わたしは、大きなメタルラックをバラすときや、処分するタンスを分割して運ぶときに使っています。

Q. ふつうのハンマーとゴムハンマーはどう違う?

ゴムハンマーは叩く面がゴムなので、部品の表面を傷つけにくく、音や衝撃も小さいのが特長です(ミツモアの記事より)。家具を叩くときはゴムハンマー、強く叩きたいときはふつうのハンマー、と使い分けると安心です。

Q. 電動ドライバーはどんなものを選べばいい?

わたしはマキタのペン型インパクトドライバTD022Dを使っています。ペン型で持ちやすく、ネジの多い家具を速くバラせます。ただし、インパクトは勢いよく回るので、はじめての人は締めすぎやネジの長さの間違いに気をつけてください。

Q. メタルラックはバラさないとダメ?

小さいものならそのまま運べることもありますが、棚があまりにも大きいと、バラさないと家から出せないことがあります。わたしはそういうとき、ハンマーを使ってバラして運んでいます。

Q. よく使うビットをすぐ取り出すコツは?

わたしは、カラビナ付きのビットホルダーにボールポイント六角の4mm・5mmとプラスのビットを付けて、腰に下げています。工具バッグから探す手間がなく、すぐにバラせます。

Q. ソファーがドアを通らないときは?

脚の分だけ幅が広くなって通らないことがあります。脚を外せば通ることもあるので、太い六角レンチがあると安心です。運ぶ前にメジャーで間口を測っておくと、当日あわてずに済みます。

Q. 冷蔵庫の下の板がキッチンに合わないときは?

ポリカーボネート板なら、ポリカーボネートカッターで切って、冷蔵庫置き場に合わせることができます。わたしも現場で切り出すことがあります。

まとめ

  • 家具の解体は、電動ドライバー・ドライバー・六角レンチ・ネジザウルスGTの4つがあれば、よっぽどのことがない限りできる
  • 引っ越しの現場では、レンチ・ハンマーなども持っていき、どんな家具にも対応できるようにしている
  • ボンド・アロンアルファ・予備のネジなど、その場で直すための道具も持っている
  • 養生テープ・ドアストッパー・洗剤など、家具と家を守り、きれいに運ぶための道具も大事
  • 外したネジは家具ごとに袋に分けて、1つのネジボックスにまとめる。短いネジと長いネジは必ず分ける

工具をそろえることも大事ですが、いちばん大事なのは、お客さんの大事な家具を傷つけず、引っ越し先でちゃんと元どおりに組み立てられることです。自分で家具をバラすときも、ネジの管理だけはしっかりやっておきましょう。

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