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手回しドライバー

ネジをなめない回し方|引っ越しのプロが教えるドライバーのコツとなめた時の対処法

こんにちは、工具おたです。現役の引っ越し作業員として、現場で家具の解体と組み立てをしています。

「ネジを回していたら、ドライバーが空回りして溝がつぶれてしまった」という経験はありませんか?ネジの溝がつぶれて回せなくなることを、「ネジをなめる」と言います。

わたしも引っ越しの現場で、ベッドを解体するたびにたくさんのネジを外しています。この記事では、引っ越しの現場で毎回ネジを回しているわたしの体験と、工具メーカーや専門サイトの情報をもとに、手回しドライバーでネジをなめない回し方をまとめました。

  • ネジをなめないコツを知りたい
  • どのドライバーを使えばいいのかわからない
  • なめてしまったネジをどうやって外せばいいの?

こんな悩みがある人の参考になればうれしいです。

この記事の結論

  • ネジをなめる一番の原因は、押す力が足りずに刃先が浮くこと(カムアウト)
  • 回すときは「押す力7:回す力3」。わたしも現場では「力を入れて押して回す」を意識している
  • ドライバーはネジに合った番手を使う。家具の解体ならプラスの2番がほとんど
  • ドライバーは100円ショップのものでも十分。大事なのは値段より使い方
  • なめてしまったら輪ゴム → ダメならネジザウルス。ネジザウルスは現場の必需品
目次
  1. ネジを「なめる」とは?
  2. ネジをなめてしまう5つの原因
  3. 引っ越しの現場では、ベッドのネジがよくなめる
  4. ネジをなめない回し方のコツ
  5. ドライバーの選び方
  6. 電動ドライバーと手回しドライバーの使い分け
  7. なめていないのに回らないときは?
  8. ネジをなめてしまったときの対処法
  9. 組み立てるときに気をつけたいこと
  10. お客さんの家具をバラすときに気をつけていること
  11. 自分でベッドをバラすときに用意したい道具
  12. よくある質問
  13. まとめ

ネジを「なめる」とは?

ネジを「なめる」とは、ドライバーの先がネジの溝から浮いて空回りし、溝がつぶれて回せなくなる状態のことです。

ドライバーの先がネジの溝から浮き上がって外れてしまう現象を「カムアウト」と言います。カムアウトが何度も起きると、溝の角が少しずつ削られて丸くなり、最後はドライバーが引っかからなくなります。

○ しっかり押している

押す先が溝の奥まで入っている

× 押す力が足りない

浮くすき間先が浮いて溝の角を削る

一度なめてしまうと、ふつうのドライバーでは回せなくなります。だからこそ、なめる前に防ぐことがいちばん大事です。

家具でよく見るネジの頭の種類

ネジの頭にはいくつか種類があり、それぞれ合う工具が違います。家具でよく見るのは次の3つです。

ネジの頭 形 使う工具 家具での例
プラス(十字穴) 十字の溝 プラスドライバー 棚、机、ベッドの金具など。いちばんよく見る
六角穴 六角形のくぼみ 六角レンチ・六角ビット ベッドのフレーム、組み立て家具のボルト
マイナス 一本線の溝 マイナスドライバー 古いコンセントなど。最近の家具ではあまり見ない

この記事では、いちばんよく使うプラスネジの回し方を中心に説明します。六角ボルトについては、ボールポイント六角ビットと首振りホルダーのレビューで紹介しています。

ネジをなめてしまう5つの原因

専門サイトや工具の記事を調べると、ネジをなめる原因はおもに次の5つです。

原因 どういうこと?
① 押す力が足りない 回す力ばかり強いと、ドライバーの先がネジから浮いて外れる(カムアウト)
② ドライバーのサイズが合っていない 大きすぎても小さすぎても溝にぴったり入らず、角を削ってしまう
③ 斜めに当てている ネジに対して斜めだと、溝の一部にだけ力がかかって削れる
④ 浅く差している ドライバーの先が溝の奥まで入っていないと、すぐに外れる
⑤ サビ・固着・汚れ ネジが固くなっていたり、溝に汚れが詰まっていたりすると、ドライバーが奥まで入らず外れやすい

このうち①〜④は、回し方とドライバー選びで防げます。⑤のサビについては、ネジザウルスリキッドでサビを取る方法の記事で紹介しています。

カムアウトが起きやすいタイミング

カムアウトは、いつも同じように起きるわけではありません。起きやすいのは、次のようなタイミングです。

  • ゆるめ始めの瞬間:いちばん固いところで、回す力に負けて先が浮きやすい
  • 締め終わりの瞬間:ネジが止まった瞬間に、回す力が逃げ場をなくして先が浮く。電動ドライバーで起きやすい
  • 体勢が苦しいとき:上向きや横向きで、押す力をかけにくい

つまり、固いところほど押す力が必要ということです。

引っ越しの現場では、ベッドのネジがよくなめる

わたしの現場で、ネジをなめることがいちばん多いのはベッドです。

引っ越しのときはベッドをバラして運ぶので、毎回ベッドのネジを外します。そのため、ベッドのネジをなめることが多いです。

しかも、ベッドはバラさないと部屋から出せないことがほとんどです。ネジが1本外れないだけで、作業が止まってしまいます。だからこそ、ネジをなめない回し方がとても大事になります。

ベッドをバラす
ネジがたくさんある
→
1本なめる
ドライバーが空回り
→
部屋から出せない
作業が止まる

ネジをなめない回し方のコツ

コツ1:押す力7:回す力3を意識する

ドライバーの基本は、ネジを押す力を7、回す力を3くらいにすることだと言われています(マイナビニュースのドライバーの使い方の記事より)。

押す力 7
回す力 3

回すことより「押すこと」に力を使うイメージ

わたしも現場では、「力を入れて押して回す」ことをいつも意識しています。回すことに気を取られて押す力が弱くなると、ドライバーの先が浮いてカムアウトしやすくなります。

押す力が弱いと、ネジを締めるときよりもゆるめるときのほうがカムアウトしやすいと言われています。引っ越しの解体はほとんどが「ゆるめる」作業なので、特に注意が必要です。

コツ2:ネジに合ったサイズ(番手)のドライバーを使う

ドライバーの先がネジの溝にぴったり入っているかを確認します。差し込んだときにグラグラしたり、すき間があったりしたら、サイズが合っていません。サイズの選び方は、このあとの「ドライバーの選び方」でくわしく説明します。

コツ3:ネジに対してまっすぐ当てる

ドライバーは、ネジの頭に対してまっすぐ(垂直に)当てます。斜めになっていると、溝の一部にだけ力がかかって削れてしまいます。

ベッドの下や家具の裏など、体勢が苦しい場所ほど斜めになりやすいので注意です。

コツ4:溝の奥までしっかり差し込む

十字の向きを合わせてから、ドライバーの先を溝の奥までしっかり差し込みます。浅い位置で回し始めると、すぐに外れてしまいます。溝にホコリや汚れが詰まっている場合は、先に取り除いておきます。

コツ5:固いと感じたら無理に回さない

「固いな」と感じたまま力任せに回し続けると、なめる原因になります。固いときは一度手を止めて、押す力を強くし直すか、サビ取り剤を使うなど、別の方法を考えます。

コツ6:体の使い方で押す力を出す

押す力を出すには、腕の力だけでなく体の使い方も大事です。一般的には、次のようにすると力を伝えやすいと言われています。

  • グリップのお尻を手のひらで包むように握る
  • ドライバー・手首・ひじが一直線になるようにする
  • 上から回せるときは、体重を乗せるようにして押す

ベッドの下にもぐって上向きに回すときなど、体重をかけにくい体勢ほど押す力が弱くなりがちです。そういう場所こそ、意識して押しましょう。

コツ7:ラチェットドライバーは力を入れる場面を決める

ラチェットドライバー(グリップを往復させるだけで回せるタイプ)を使う場合は、締めるときは最後の半周、ゆるめるときは最初の半周にしっかり力を入れ、残りはラチェットで速く回すのがコツだと言われています(マイナビニュースより)。いちばん固い瞬間にしっかり押すことで、なめにくくなります。

コツ チェックすること
押す7:回す3 回すことより押すことに力を使っているか
サイズを合わせる 差し込んだときにグラグラしないか
まっすぐ当てる ドライバーがネジに対して斜めになっていないか
奥まで差す 先が溝の奥まで入っているか。汚れが詰まっていないか
無理をしない 固いのに力任せに回し続けていないか

回す前の30秒チェック

☑ ネジの頭に合った番手か(グラグラしない)

☑ 溝にホコリや汚れが詰まっていないか

☑ 十字の向きを合わせて、奥まで差したか

☑ ドライバーがまっすぐ立っているか

☑ 押す力7:回す力3で回せる体勢か

ドライバーの選び方

ドライバーの種類と使い分け

種類 特長 向いている場面
ふつうのドライバー 長さ20cm前後。力をかけやすい 広い場所での作業全般
短いドライバー(ショートタイプ) 軸もグリップも短い 家具のすき間や奥など、狭い所
差し替え式・ラチェット式 先を差し替えられる。ラチェット付きは往復で回せる いろいろなネジを1本で回したいとき
貫通ドライバー 軸がグリップの後ろまで通っていて、ハンマーで叩ける 固いネジ、なめかけたネジ
精密ドライバー 先がとても小さい メガネや小さな電子機器
電動ドライバー モーターで回す。速い ネジの本数が多いとき

わたしは、ふつうの長さのプラスドライバーと、狭い所用の短いドライバーを使い分けています。

100円ショップのドライバーでも十分

わたしが現場で使っている手回しドライバーは、高いメーカー品ではありません。100円ショップにあるようなものです。

正直、100円ショップのドライバーで十分だと思っています。大事なのは、ここまで紹介した押し方やサイズの合わせ方です。

ただし、安いドライバーでも高いドライバーでも、使っているうちに先は少しずつすり減ります。先の角が丸くなってきたら、ネジに引っかかりにくくなるので買い替えどきです。

一方で、マイナビニュースの記事では「高いドライバーは精度や耐久性、握りやすさが高く、安いドライバーは使っているうちに先がすり減ってネジをなめやすくなることがある」とも説明されています。毎日のように使う人や、強い力で締める作業が多い人は、メーカー品を選ぶのもひとつの考え方です。

100円ショップのドライバー 工具メーカーのドライバー
値段 安い 数百円〜数千円
先の精度・耐久性 すり減りやすいことがある 高いものが多い
こんな人に たまに使う人、まず1本ほしい人 毎日使う人、固いネジを回すことが多い人

プラスは「2番」がいちばん使う

プラスドライバーには、先の大きさごとに「番手(ばんて)」があります。わたしが現場で使うのは、ほとんどプラスの2番です。

番手 先の大きさ 使う場面の目安
0番 小さい メガネ・小さな電子機器など
1番 やや小さい 小さめのネジ(M3のネジなど)
2番 ふつう 家具・家電など多くのネジ(M4のネジなど)。まず1本持つならこれ
3番 大きい 太いネジ

※M3のネジは1番、M4のネジは2番の十字穴になっている例があります(ミスミの十字穴付きねじの寸法表より)。ネジの種類によって違うこともあるので、最後は「差し込んでグラグラしないか」で確認してください。

プラスの溝にも種類がある

同じ「プラス」に見えても、十字の溝にはいくつか規格があります。日本でよく使われるのはJISの「H形(フィリップス)」で、番手は1番〜4番まであります。ほかに「S形」や、「Z形(ポジドライブ)」と呼ばれるものもあります(INTERNET Watchの記事より)。

ポジドライブのネジは、十字の溝のあいだに細い線が入っているのが見分けるポイントです。ふつうのプラスドライバーでも回せることはありますが、ぴったり合わないぶんカムアウトしやすくなります。なんだか引っかかりが悪いなと感じたら、ネジの溝をよく見てみましょう。

そのほかの選ぶポイント

見るところ ポイント
長さ ふつうの長さに加えて、軸の短いドライバーがあると、狭い所でも使える
グリップ 太くて握りやすいものほど、押す力をかけやすい
マグネット 先にネジがくっつくと、外したネジを落としにくい
先の加工 先にすべり止め加工があるドライバーやビットは、カムアウトしにくい
貫通タイプ 軸がグリップの後ろまで通っていて、ハンマーで叩ける。固いネジやなめたネジに使える

先にすべり止めの加工がされたものには、アネックスの「ダイヤモンド龍靭ビット」や、エンジニアの「ネジザウルス ZERO BIT」など、カムアウトしにくさを売りにした商品もあります(INTERNET Watchの記事より)。ネジをなめることが多い人は、こうした商品を試してみるのもありです。

電動ドライバーと手回しドライバーの使い分け

わたしは、ネジの本数が多いベッドなどは電動ドライバー(マキタのペン型インパクトTD022D)を使い、ネジが1〜2本のときや狭い所は手回しドライバーを使っています。

手回しドライバー 電動ドライバー
向いている場面 ネジが1〜2本、狭い所 ネジが多い、広い所
なめにくさ 力加減を手で感じられる 勢いがあるぶん、なめやすいこともある
スピード ゆっくり 速い

電動ドライバーは勢いよく回るぶん、ネジ頭をなめてしまうこともあります。電動を使うときも、最初は手回しで回し始めて、ネジの奥へぐっと押しつけてから電動で回すと失敗しにくいです。くわしくはマキタのペン型インパクトTD022Dのレビューで紹介しています。

なめていないのに回らないときは?

溝はつぶれていないのに、ネジが固くて回らないこともあります。この場合は、ネジが固着しているか、サビているのが原因のことが多いです。

原因 起きやすい場所 対処の例
固着 長いあいだ締めたままのネジ、強く締めすぎたネジ 押す力を強くして少しずつ回す。貫通ドライバーで軽く叩いて衝撃を与える
サビ 水回り、屋外、湿気の多い場所 サビ取り剤を使ってから回す

固いまま力任せに回すと、なめる原因になります。サビたネジには、ネジザウルスリキッドのようなサビ取り剤を先に使うのがおすすめです。

ネジの溝の状態で対処法を決める

溝の状態 見た目 まずやること
まだ大丈夫 十字の角がはっきりしている 番手を合わせて、押す7:回す3で回す
なめかけ 十字の角が少し丸くなっている それ以上削らないよう、輪ゴムやすべり止め液を使う
完全になめた 十字の溝がほとんど残っていない ネジザウルスで頭を挟む。頭が出ていなければネジ外しビット

ネジをなめてしまったときの対処法

気をつけていても、なめてしまうことはあります。なめてしまったときの対処法を、手軽な順にまとめました。

方法 やり方 向いている状態
輪ゴムをはさむ ネジの頭に太めの輪ゴムを当て、その上からドライバーを差して回す。摩擦で引っかかりやすくなる 軽くなめた(溝が少し残っている)
すべり止め液を使う ネジ用のすべり止め液を溝に塗ってから回す 軽くなめた
貫通ドライバーを叩く 貫通ドライバーを当てて、ハンマーで叩いて溝を作り直してから回す 溝がつぶれかけている
ネジザウルスで挟む ネジの頭を挟んで、ペンチのように回して外す ネジの頭が少しでも出ている
ネジ外しビットを使う つぶれた溝に専用のビットを打ち込んだり、新しい穴をあけたりしてから回す 溝がほとんど残っていない

※輪ゴム・すべり止め液・貫通ドライバーは、ALSOKやマイナビニュースの記事で紹介されている方法です。外したネジは再利用せず、新しいものに交換するのがおすすめです。

それぞれの方法のくわしいポイント

輪ゴムは、費用がかからずいちばん手軽な方法です。太めの輪ゴムを使うのがポイントです。ただし、なめ方がひどいと効かないこともあります。わたしも、輪ゴムでは外せなかったことがあります(このあとの失敗談で紹介します)。

すべり止め液は、ドライバーとネジの溝の間の摩擦を増やして、引っかかりやすくするものです。固く締まったネジやサビたネジには効きにくい場合があると説明されています。

貫通ドライバーで叩く方法は、ハンマーで叩いてドライバーの先を溝に食い込ませ、溝を作り直してから回す方法です。溝が完全につぶれていると使えません。また、ネジの穴が広がるので、外したあとは新しいネジに交換します。

ネジ外しビットや、先が特殊な形の「叩き込んで使うドライバー」など、なめたネジ専用の工具もあります。ほかの方法よりお金はかかりますが、溝がほとんど残っていないときにも使えるのが強みです。

ネジザウルスは、ネジの頭そのものを挟んで回す工具です。溝がつぶれていても、頭が少しでも出ていれば回せるのが強みです。逆に、頭が平らで出っ張っていないネジは挟めません。

方法 お金 手軽さ 溝がつぶれていても使える?
輪ゴム ほぼ0円 ◎ ×(軽いなめのみ)
すべり止め液 数百円 ○ △
貫通ドライバーで叩く ドライバー代 △ △(完全につぶれていると×)
ネジ外しビット 高め △ ○
ネジザウルス 数千円 ○ ○(頭が出ていれば)
① 押す力を強くして、もう一度まっすぐ回す
↓ 回らない
② 輪ゴムをはさんで回す
↓ それでもダメ
③ ネジザウルスで頭を挟んで回す

なめたときにやってはいけないこと

やってはいけないこと 理由
同じやり方で何度も回し続ける 回すたびに溝が削れて、どんどん悪くなる
電動ドライバーで一気に回す 勢いで溝が一瞬で削れてしまう
サイズの合わないドライバーを無理に押し込む 溝がさらに広がってしまう
マイナスドライバーでこじる ドライバーが滑って家具や手を傷つける危険がある

「あれ、引っかからないな」と感じたら、すぐに手を止めるのがいちばんです。溝が少しでも残っているうちなら、輪ゴムやネジザウルスで外せる可能性が高くなります。

わたしの失敗談:ネジザウルスをわざわざ買いに行った

以前、引っ越しの現場でベッドのネジをなめてしまったことがあります。ベッドはバラさないと部屋から出せないので、どうにかして外さないといけません。

まずは輪ゴムを使ってやってみましたが、それでもダメでした。

ネジザウルスがあれば外せるのですが、そのときはちょうどネジザウルスをなくしてしまっていました。結局、近くのホームセンターまで行って、わざわざネジザウルスを買ってネジを外しました。

それくらい、ネジザウルスは現場で重要な工具です。ネジをなめたときの「最後の手段」として、ひとつ持っておくと安心です。

ネジザウルスの使い方は、ネジザウルスの使い方を実際の写真で紹介した記事で、ネジザウルスでも外れないときはネジザウルスでも外れない場合の対処法で解説しています。

組み立てるときに気をつけたいこと

引っ越しでは、バラした家具を新しい家で組み立てます。ネジをなめないためには、組み立てるとき(締めるとき)にも気をつけたいことがあります。

気をつけること 理由
外したネジは場所ごとに分けておく 長さの違うネジを入れると、家具を傷めたり、ネジが入りきらなかったりする
締めすぎない 強く締めすぎると固着して、次に外すときに回らなくなる原因になる
サビたネジは交換する サビたネジは固くなり、次に外すときになめやすい
なめかけたネジは使い回さない 溝がつぶれかけたネジは、次に回すときになめやすい。新しいネジに交換する

電動ドライバーで長さの違うネジを入れてしまい、机の天板を突き破ってしまう失敗については、TD022Dのレビューで紹介しています。

お客さんの家具をバラすときに気をつけていること

引っ越しの現場でバラすのは、すべてお客さんの大事な家具です。ネジをなめないようにするのはもちろん、家具に傷をつけないように、必ずしっかり梱包しています。

ドライバーが外れて滑ると、家具の表面に傷をつけてしまうこともあります。ネジをなめない回し方は、家具を傷つけないためにも大切です。

自分でベッドをバラすときに用意したい道具

引っ越しの前に、自分でベッドなどをバラす人もいると思います。わたしの現場の経験から、あると安心な道具をまとめました。

道具 使いみち
プラスドライバー2番 家具のネジの多くはこれで回せる。100円ショップのものでもOK
短いドライバー ベッドの下や家具のすき間など、狭い所のネジ
六角レンチ(4mm・5mm) ベッドのフレームなどの六角ボルト
輪ゴム なめかけたネジを回すとき
ネジザウルス なめてしまったネジの最後の手段
小さな袋・テープ 外したネジを場所ごとに分けて、なくさないようにする
毛布などの梱包材 バラした部品どうしがぶつかって傷がつかないように包む

ネジの本数が多いベッドなら、電動ドライバーがあると作業がかなり速くなります。

よくある質問

Q. 100円ショップのドライバーでも大丈夫?

わたしは100円ショップにあるようなドライバーを現場で使っていて、十分だと思っています。大事なのは、ネジに合ったサイズを使うことと、押す力をしっかりかけることです。先がすり減ってきたら買い替えましょう。

Q. プラスドライバーは何番を買えばいい?

まず1本なら2番です。家具や家電のネジの多くに合います。わたしも現場ではほとんど2番を使っています。

Q. 締めるときと、ゆるめるときで違いはある?

押す力が弱いと、締めるときよりゆるめるときのほうがカムアウトしやすいと言われています。ゆるめるときこそ、しっかり押して回しましょう。

Q. 輪ゴムでも外れないときは?

ネジの頭が少しでも出ていれば、ネジザウルスで挟んで回すのが確実です。わたしも輪ゴムでダメだったときは、ネジザウルスで外しました。

Q. 電動と手回し、どっちがなめにくい?

手回しは力加減を手で感じながら回せるので、固いネジでも様子を見ながら回せます。電動は速い一方で、勢いでなめてしまうこともあります。わたしは、ネジが多いときは電動、1〜2本のときや狭い所は手回し、と使い分けています。

Q. なめたネジは、外したあともう一度使える?

溝がつぶれたネジは、次に回すときにまたなめやすいので、新しいネジに交換するのがおすすめです。ホームセンターで同じ太さ・長さのネジを探しましょう。

Q. 六角ボルトをなめてしまったら?

六角ボルトも、頭が出ていればネジザウルスで挟んで回せます。六角ボルトの回し方はボールポイント六角ビットのレビューもあわせてどうぞ。

まとめ

ネジをなめない回し方のポイントをまとめます。

  • なめる一番の原因は、押す力が足りずに刃先が浮くこと(カムアウト)
  • 回すときは押す力7:回す力3。力を入れて押して回す
  • ドライバーはネジに合った番手を使い、まっすぐ、奥まで差す
  • 家具の解体ならプラスの2番。100円ショップのものでも十分
  • なめてしまったら輪ゴム → ダメならネジザウルス

引っ越しの現場では、ネジが1本外れないだけで作業が止まってしまいます。ふだんから「押して回す」を意識して、ネジをなめないようにしていきましょう。

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